Story & Message

ストーリー&メッセージ

親愛なる皆さまへ

約30年前、初夏の風が感じられる爽やかなある日の午後のことでした。共にデザインを学んだ旧友と会うために、装いを凝らします。でも、色を味方に付けたはずの鏡に映る私は、今ひとつ冴えません。そして久しぶりに会った旧友から「それはあなたに似合っているの?」という、私のファッションを疑問視す るひと言でした。この出来事は色彩理論的には正しい、けれども判然としない私の感性は間違ってないことを裏付けました。

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向上心を掻き立てたもの

パーソナルカラーは色を身につける人の印象に、より良く働きかける色を導きだす世界的な色彩学です。その頃の私はアパレルブランドからの依頼により、パーソナルカラーを用いて展開する、いくつかの大きなプロジェクトを請け負っていました。ところがメソッドに則って提案したカラーが顧客に受け入れられないことや、柄物に関しての説明ができないことを重ねて経験します。徐々にプロのスキルがカラー分類依存では、限界があると気付きはじめた頃に、恩師である(故)佐藤邦夫先生との出会いがありました。感性マーケティング研究所所長(故)佐藤邦夫氏は、日本における色彩学の中心的な人物です。色彩分野の権威のもとで、環境や色、ファッションが人の感情にどのように作用するかなどの研究を深め、色調のみならず、形や素材、柄を網羅してコンサルティングできるようになりました。そして2004年テイストスケール法®︎(日米特許)使用権を取得し、感性アナリスト第6号という称号をいただきました。

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知識の活かし方が重要

私自身は幼い頃から父が撮影した山や花の写真を見て、コサージュアーティストだった母が購読するファッション誌を眺めて育ちました。ですから、感性や審美眼を磨くには恵まれた環境にあったように思います。では、美を識別する能力や感性は、特別な人だけが兼ね備えた能力なのでしょうか?いいえ、それは違います。人の本能には、自然や美術などのもつ美しさを的確に見極められる能力が備わっており、誰でも学ぶことによって高められます。テイストマーケットはその能力を効率的に高め、知り得た知識の活かし方もお伝えすることができます。冒頭で申し上げた私が経験したような問題と対峙している方、何らかの不足を感じている方はいまこの瞬間にもたくさんいるはずです。でもこれからの人生を変えるのは、有益な知識とその活かし方を知っているかどうかに他なりません。私はこの素晴らしい理論を一人でも多くの方にお伝えして、仕事や実生活に活かしていただき、幸せで豊かな人生を歩んでいただきたいと願っています。

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Profile

プロフィール

堀口桂子(Keiko Horiguchi)

パーソナルスタイリスト、イメージコンサルタント、講師、さまざまな業界のプロフェッショナルたちが通うTASTE MARKET®︎主宰

数多くの有名デザイナーを輩出し続けている、日本初にして最先端のデザイン学校 桑沢デザイン研究所卒。グラフィックデザイナーとして、株式会社ナショナル宣伝研究所(現パナソニックグループの制作会社)、株式会社マーケティングオペレーションセンター(現日経リサーチ)勤務。日本ビクター、旭硝子、日本経済新聞社、P H P 研究所などのさまざまな大手企業の広告制作を手がける。カラーコンサルティングオフィス「PERIWINKLE」創業。読売日本テレビ文化センターなど、数々のカルチャースクールの人気講師となる。代表的な取引企業は、100ヵ国以上に販路を有する、国内シェアNo.1の総合眼鏡フレームメーカー株式会社シャルマンにて、20年と長きにわたりコンサルタントとして専任、多くの商品開発にかかわる。また、全国に100社超の販売代理店1,200店超のサロン数を誇る、株式会社CPコスメティクスのカラーセミナーや分析を担当。その他、多くのナショナルブランドやアート、福祉にかかわり、パーソナルカラーやファッションの分野においての草分け的存在。

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